スペシャル取材

人生の価値観は人を感動させた数 好きなことを仕事にし、好きなもの撮る PHOTOGRAPHER/ギャラリーカフェ「CafeBresson」代表 ヤノヨシタカ

IMG_7439 クリエイティブ

1982年9月9日生まれ 広島県出身 主な活動 写真/ギャラリーカフェ「CafeBresson」代表 写真/撮影企画「YANOYOSHI TOKYO PHOTO SESSION」「weekender」「Casual portrait」等
高校を中退し、広島から東京に上京、舞台・脚本の仕事を始める。2010年広島に拠点を移し、写真家・矢野勝偉氏に師事。その後フリーとなり活動を開始。
2011年東京での活動「YOSHITAKA YANO TOKYO PHOTO SESSION」で写真家としてのキャリアをスタートさせ肖像写真製作を自身の仕事としている。2013 広島でギャラリーカフェ「CafeBresson」を開業、様々なアートイベントを企画・運営。写真、脚本、舞台表現などを得意とし、エンターテイメントと芸術の両立を目指す。

好きなことを仕事にし、好きなもの撮る 

このお仕事をされる上での信条を教えてください。

私のポリシーは好きなことを仕事にし、好きなもの撮ること。

現在、私は主に2つの活動をしています。1つは写真家として、もう一つは広島でギャラリーカフェ「CafeBresson」を経営しています。

活動の1つである写真、これはもう私の趣味なんです。私と職業カメラマンと大きな違いはそこかなと思います。

肖像写真(ポートレイト)の制作を受ける時は、基本的に私にしかできない仕事を受けるようにしています。
ウェディングはヤノヨシタカというカメラマンじゃなくても撮れると思いますからね。私が受ける仕事は、どちらかというと漫画ブラックジャックみたいな仕事が多いです(笑)。

例えば、今まで何回写真を撮ってもらっても一枚も気に入ったものがないという方の撮影とか、人間ドラマなど記録する場合などですね。
そういった写真は、表面的なものは記録できますが人間の内面や背景はプロのカメラマンでも撮れる人は少ないのが現状です。その時その時のアドリブ力や演出力が必要とされます。脚本部分の感覚が必要なので写真の技術は長けているだけでは撮影は難しいのです。
私はずっと舞台脚本をやっていた人間なので、脚本を考えられる、ストーリーを考えられることが写真にいきるし、強みです。写真を撮らせていただく前にお話を聞かせていただき、写真で語るべきドラマを考えることができるのです。

また、私は仕事をするからにはお客様を第一に考えます。
お客様は舞台を見に行くにはチケットを購入しますよね。そのチケットは、汗水働いて稼いだお金で買ってくださいます。それは写真でも同じです。お客様の大切なお金から撮影料をいただきます。そのため、私に依頼をしていただいた限りは、お客様を素晴らしい1本の映画を見るような気持ちにさせたいと常々思っています。
そのためにとても意識していることがあります。それは入口と同じように出口を大事にするということ。映画を見た時を思い描いてください。映画館で素晴らしい映画を見た日、席を立って劇場の扉を開ける時の何とも言えないあの感覚。とっても気持ちよくありませんか?その感覚を大事にしたいのです。だから写真も、プロフィール写真を変えた、自分の写真が世に出た時、様々な方面から脚光を浴びますよね。その第一歩を踏み出した時の何とも言えない気持ちを経験してほしいのです。

また、私が好んで撮影するのは人間の中間的な表情です。お客様の性格によって撮影イメージは変化しますが、全て任せて頂く際には基本的に中間的な表情を狙います。理由は笑顔の写真を見た人は、写真からその笑顔の印象だけを受け取って終わってしまうからです。大切なのは無表情であっても無感情ではない写真を撮ること。ぼんやりとした表情ではありません。しっかりと感情が存在する無表情な写真というのは、写真を前にした人に無意識にこの人は一体何を考えているんだろうと被写体の心を探らせることができるのです。それを私は「人物が立ち上がる写真」と呼んでいます。写真を見た時にその人間が目の前に立ち上がってくるというか、その人の声までもわかりそうな写真。私はそんな写真を撮っています。いわゆるプロポーションだけをキレイに撮る写真というのは被写体を撮影しています。私が撮影するのは人間です。そのためか、私の写真は非常に印象に残ります。

もう一つの活動、広島で経営しているギャラリーカフェ「CafeBresson」について。

元々私は東京で大きな事務所に所属していました。その後、フリーランスになった時、一番最初にした脚本家の仕事がこのカフェの原点といってもいいかもしれません。
始まりは喫茶店でした。売り出し中のタレントさんと俳優さん2人が出演する芝居の本を依頼されました。今まで何千人というお客さんを相手にする仕事ばかりしていましたが、その仕事は10人、20人のお客さんの前での芝居。その仕事は、やってみると想像をはるかに超えた楽しさがあったのです。

その時感じたのは、今は何千人というお客様を集められる人も、みんなまずはここからスタートしているのだということ。1000人以上集められるスターだって最初はそうではない。1000人集めるんだったらまず20人を満席にすることがスタート。第一歩を踏み出す必要があるのです。

そのため、私の経営しているカフェでは、これから活躍したいみたいという人、評価が確定している表現者や作家ではなく広島の作家さんを取り上げることが多いですね。このカフェを第一歩を踏み出すきっかけにしてほしいと考えているからです。

また、カフェをやっている醍醐味の一つに様々な人に出会えるということがあります。
一般的なギャラリーカフェですとプロとアマチュアやお客様の間に多少なりとも境界線があると思います。私は肩書や性格はあまり興味がありません。お店に来たお客様が、写真に興味があるぐらいの方だったとします。私はそのお客様が持っているキャリアとか過去とかではなく、どんな写真を撮るのかということだけに興味があります。プロもアマチュアも趣味も一列で考えています。だから私は誰とでもフランクにしゃべれますし、そういった性格が良い方向に作用して皆さんが自分の立場を気にせず気持ちよくカフェを利用することができるのかなと思います。私はキャリヤや肩書きではなく、その人が撮る写真にしか興味がない…という言い方のほうが正しいのかもしれないですね。
そういうスタンスでカフェを経営しているので、私にはたくさんの出会いがあります。それはみなさんが運んできてくださるんだと日々感謝しています。

もし、大きな出会いが少ないと感じている方がいるとしたら、多分誰かに対してのありがたみが不十分なのかもしれません。
私は「この人、会話つまらないから嫌だな」と思うことが一切ありません。
今、「1000人肖像写真」という企画を東京を中心に手掛けています。この企画は1000人の知らない人と出会えて、初めて達成できます。人見知りの人からはつらいと思ったり、大変じゃないですかとよく聞かれます。しかし、私は「人に出会う」という企画に楽しさを感じています。

広島で芝居小屋スペースが2年間オープンできず写真家の父のアシスタントに。シャッターを切ったこともなかったカメラの道へ

このお仕事を始めたきっかけは何だったのでしょうか?

高校生の時に学校を中退し東京に上京し、そこからおよそ10年間、27歳まで舞台脚本の仕事をしていました。その後、拠点を広島に。27歳の時に初めて写真を始めました。27歳まではシャッターを切ったことすらありませんでした。

なぜ、写真を始めたのか。私が代表をしているカフェ「CafeBresson」というスペースは、元々芝居小屋として使おうと考えておりました。土地の再開発という事情で2年間オープンできないことが判明。その2年間何をしようかと考えました。私の父は写真家でカメラマンなのです。父のアシスタントをすることになったのです。それが私と写真の出会いです。

私の写真や活動で人に喜んでもらった時

「このお仕事を続けていて良かった」と思うのはどういった時でしょうか?

やはり、誰かを喜ばせることができた時です。

実は、人を喜ばせるという言葉自体はすごく陳腐だなと思ってしまいます。喜ぶってねえ、それだけで片づけられないいろんな感情があるはずなんですけど…。

また、私は常に人のために活動しています。人は楽しい人に自然と集まってきます。相手に合わせず自分の軸だけで考えていると集まりません。舞台はお客さんが集まって初めて舞台が成り立ちますし、カフェもお客さんがいるからカフェであって、お客さんがいないとただの空間になってしまいます。
自分も楽しく、人のためになることをする。そのためにはやっぱり相手に合わせることが大切だと思っています。

ポートレイトをもっと普及させ、私が納得したい写真をたくさん撮っていきたい

今後の目標を教えてください。

ポートレイトをもっと普及させたいという大きな目標があります。
表舞台に出る職業だったり、起業したり、会社の役員の方は仕事上ポートレイトを撮ることに抵抗がないかもしれません。しかし、会社員だったり主婦の方などは、普段なかなかポートレイトを撮ろうとはならないと思うんです。
特に私が撮る写真は、今までポートレイトにふれてこなかった人からすると、敷居が高く、よほどの覚悟がないと撮れないものだというイメージになりがちです。

誰しもが気軽にポートレイトを時代を作ることが現在の目標でもあります、これは私の人生をかけて挑むものだと思っています。

そのために、今活動中の企画があります。それは、「1000人肖像写真」。
1000人の肖像写真を撮影するという企画。ただ単に1000人の肖像写真を撮るという流れ作業ではありません。私が求めているのは、精度の高いポートレイト作品を1000枚作ること。以前、広島にて東京での開催に向けて試験開催をしましたが、3年で400人ぐらいかかりました。私の求めるクオリティだとそれぐらいの時間が必要となります。
数をこなしたいわけではありません。しっかりと心に届くクオリティの高いポートレイトを届けたいのです。別に期限も決めていませんし、納得がいくまで、徹底的に写真の精度を求めてやっていくつもりです。

撮影した私自身が納得する写真をたくさん撮りたい。これはすごく不明確な目標かもしれません。しかし、目先の利益ではなく、そういう夢を持った活動が大切だと考えています。そうすることでお客様と信頼関係ができ、仕事は増えていくものだと思っています。

最後にこのページをご覧になっている方へのメッセージをお願いします。

最近、自分を良く見せるための等身大を超えたアピールをし過ぎている人が多いと感じます。やる気も熱量を調節を忘れて言い過ぎているなど。もちろん情熱は大切なことですが、熱すぎると本題を見失ってしまいます。言えば言うほど後で自分の首をしめてしまうことになりかねません。
じゃあ、何にもアピールしなかったらいいの?と思うかもしれません。実は、そんなに自分をアピールしなくていいんですよ。普通の自分の状態でどこまで勝負できるかという力を鍛えていくことが重要です。

そのためには、勝負できる自分の武器を持つ必要があります。しかし、最初にその武器を見せすぎてはいけません。
私にも誰にも負けないと思える武器があります。でもそれが何かは私だけの秘密です。隠してこそ懐刀だから。

その懐刀というのはたくさん備えておきましょう。世の中は「君は一体何ができるの?」という問われ続ける世界なんです。新しいことをやって成功したとしても、それじゃあ次は何ができる、次は何ができるの?の連続なのです。その時の為に虎視眈々と1本1本武器を作り、磨いていくということが大切です。

実は、これを実践したら結構うまくいくよというスペシャルなことがあるので紹介しますね。
いつも誰かに言える大きな夢と、絶対人には言わない小さな夢を常に持つようにしましょう。
小さなものは本当に小さいものです。例えば、私が写真を始めた時、みんなに言っていた大きな夢は写真の仕事で東京に行くことでした。地方に住んでいて東京で仕事ができるようになる、これは夢物語ですから。まさかできるなんて思わないし、周りからもお前ができるわけないよと言われます。しかし、私は夢は何とか、目標は何と聞かれたら、必ず東京で仕事をすることですと答えていました。また、1年に2.3回行くと具体的な夢を常に言っていたんですね。

その夢はかないました。それが当たり前にできるようになった今は、誰にもその夢を言わないんですよ。今では誰にも言わずに1年に必ず行こうみたいな小さな目標として持っています。

じゃあ、今の私の大きな夢、それは1000人写真を達成することと、東京に小さくてもいいからスタジオを持ちたいこと。
なぜこれを人に言うのか。それは夢を口にすると、いつか機会をくださる人があらわれるからです。声に出すほど夢は叶っていきます。夢は大きければ大きいほどいいですね。積極的に夢を人に語りましょう。ふいにチャンスがもらえそうな場所で「君、何か夢あるの?」と言われた時、「え、夢ですか。えーと、ちょっと考えます」と言っていたらもうおしまい。即答できるぐらい日ごろから語っておきましょう。

これから夢をかなえたいという人は、しっかりと自分の実力もはかりながらそういう夢を言える場所をたくさん自分でつくるようにしましょう。自分のステージ、舞台をつくること。それがどんな時代になっても、どんな景気になっても揺るがないものになっていくと思います。

結果を出すのに一番簡単な方法は、結果が出るまであきらめない事です。早く結果が出る人もいれば、時間がかかる人もいる。私も自分の腕で食べていくまで10年かかりましたから。

大切なことは、大きな夢や目標を叶えて小さな夢にすること。むやみやたらなやる気を見せるより絶対にいいですよ。しっかりと自分の実力もはかりながら夢を語ることを忘れないで。

ゆめかなう編集部

独立起業を応援するプラットフォーム「ゆめかなう」とは

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